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第43回 天地人あらすじ「実頼追放」10/25

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大河ドラマ天地人 第43話「実頼追放」(10月25日放送)

慶長9年、上杉景勝の側室が男子を出産し、
玉丸と名づけられたが、すぐに側室が亡くなり、
お船が育てることになった。

景勝は、あまり顔を見せない。
見には来ても、子供を抱こうとはしないのだった。

仙桃院(高島礼子)
「生まれてすぐ母を亡くし。。不憫な子じゃ」

お船
「心配は御無用にございます。
若君は元気なお子でございます」

仙桃院、思い出したように、
「そうじゃ。
そろそろ娘のお松の婚礼じゃったのう。
支度はできておるのか」

兼続「はい、実頼を京に遣わし、
婿殿を迎える手はずを整えておる所でございます」

その夜、
お松(逢沢りな)、お梅(並木瑠璃)、
竹松(加藤清史郎)を座らせ兼続が話す。

「本多政重殿はまもなく米沢入りされる。
到着次第、婚礼となる。よいな」

「かしこまりました」

「姉上の婿殿は、どのようなお方なのですか」

「ん。政重殿は、徳川の重臣、本多正信殿の御子。
かつては敵であったが、これからは諸事
頼りにせねばならぬ仲となる」

「この竹松、政重様をまことの兄上と
頼るつもりでございます」

「よう申した」

「お松、明日は婚礼の衣裳ができあがる。
見に参りましょう」

「はい」

-----

泉沢久秀(東幹久)に京に行くように頼む兼続

「実頼をもう遣わしておるではないか」

「そうなのだが。。
その後、一度も知らせがないのだ」

「婚儀の件、どこかから横やりが
入っておるのやも知れぬな」

-----

京では、福島正則(石原良純)の屋敷で、
大国実頼と昼間から酒を飲んでいる。

「さあ、もっと飲め!」

「いえ、もう十分頂戴致しました」

「飲めぬか?え?
上杉の侍は、わしの酒が飲めぬか?」

「いえ、そういうわけでは」

「上杉も、腑抜けになってしまったものじゃ。
家康めの将軍宣下の挨拶に、のこのこ出向いたそうじゃの」

「それは。。。」

「その上、此度の婚儀じゃ!
あの直江山城の守が、よりによって本多正信ふぜいの
息子を婿に迎えるとは、何と情けない。

わしの恩をわすれたか!

覚えておろう。関ヶ原の沙汰を軽くしてやろうと、
わしが直訴までしてやったのは、
上杉を見込んでおったからじゃ。

どのような世になろうとも、上杉だけは
曲がったことを許さぬと信じての!」

兼続とのやりとりを想い出す実頼。。。

「実を申せば、私とて、
想いは同じでございます。

此度の婚儀、たびたび兄に思いとどまるよう、
進言して参りました。
されど、一向に聞く耳を持たず。
かくも成り果てた上杉家の姿、
私も、恥ずかしく思うております!」

「まことか!」

「はっ」

「男と認められるは、上杉家中でももはや
お主しかおらぬようじゃ!」

はっはっは、大笑する福島正則。

「さ、飲め!」


「しかし、志だけでは何も為せぬ。
お主に言うてもしようがないことかも
知れぬがのう」

-----

昼間から屋敷で酒を浴びるように飲んでいる実頼。
そこへ、泉沢久秀がやってきた。

「兄上に頼まれてのご上洛ですか?」

「どうしたのだ!
兼続が心配しておったが。。。
このざまは!」

「私には、納得がいきませぬ。
何故じゃ!なぜ本多などから婿を取らねば
ならぬのじゃ!」

「実頼!今更何を言う!
お前にもよくわかっておろう。
これは、上杉が生き残るための苦渋の決断。
兼継ぐとて。。」

怒ってさえぎる実頼。
「何が苦渋の決断じゃ!
生き残るためには、何をしてもよいと言われるか!

今、上方で上杉が何と言われているか
御存じあるまい。

『義』の一字の下にまとまっていた上杉も、
家康の前では腑抜けに成り果てたと。

生まれてこのかた、これほどみじめな気持に
なったことはない」

実頼の横に座り込む久秀。
「言わせておけばよいのじゃ。
われらが選んだ道を、わからぬ者、
それを理由にわれらを謗る者。
されど、わしは露ほども恥ずかしいとは思わぬぞ。
風評などに惑わされてはならぬ。
兼続を信じることじゃ。」

「お主、ちと酔いすぎじゃ。はは。。」
実頼の肩を笑って揺する久秀だが、
実頼の顔は暗い。。。

-----

翌日、大国実頼と泉沢久秀が本多正信の
屋敷に挨拶に訪れた。

本多正信(松山政路)とその長男・正純(蟹江一平)が迎える。

「この度は、上杉家の重臣お二人も
お越し下さり、恐悦至極」

「米沢にて、政重殿の婿入りの支度が万全に整ってございます。

「有り難き幸せ」

「道中、ずっとわれらが御供いたしまするが、
江戸には、米沢よりも迎えに参ります」

様子がおかしい実頼、と、突然。

「いや。。。お待ちを」

「どうした?」怪訝な久秀。

「やはり、この話、ひとまずやめさせて頂きたい」

「実頼!この期に及んで何を!」

「此度の婚儀、上杉家としてお受けしたものでは、
決してござらぬ」

「実頼!」

「何卒、ご了見くだされ」

立ちあがって、退席する実頼。

怒って立ち上がる本多正純
「何たる無礼じゃ!」

茫然と頭を下げる久秀。。



知らせに驚く兼続

「何?!実頼が!」

-----

伏見城の徳川家康(松方弘樹)に、
本多正信がことの次第を伝えに来ている。

榊原康政(川野太郎)
「ふん、それにしてもどういうつもりじゃ。
元はと言えば、直江から直々に申し出でた話ではないか」

家康「まこと情けないことじゃ。
口では立派な事を云いながら、
弟一人の躾もできぬとは。。。」

「おっ」と膝を叩く榊原康政。

「これは使えるのではありませぬかな?」

「ん?」

「この一件をもって、上杉に謀反の兆しあり、
ということにするのでございます」

「今、上様がなさるべきは、ここ京に腰を据え、
西国の諸大名ににらみを利かせること。
ここで上杉を取りつぶせば、よき見せしめとなりましょう。
諸大名を震え上がらせれば、
我々も安心して江戸に戻れる。
願ったり、叶ったりではございませぬか」

「よう思案した。榊原」

「はっ」

「直江もうまい具合に罠にかかってきたもんじゃ」

と、そこへ直江山城の守が面会に来たとの知らせ。

「なんと。。」驚く榊原

「噂をすれば、とは、このことよ。。」

本多正信「いかが、なされます?」

「榊原」

「は」

「よきにはからえ」

「おまかせ下さいませ」

-----

直江兼続の待つ部屋に、榊原康政が入ってくる。

「上様はお忙しうございましての。
拙者がお相手つかまつる」

「此度は、大変な御面倒をおかけし、
お詫びの言葉もございませぬ」

「本多佐渡の守もいたく立腹でしてのう。
上杉に、謀反の疑いあり、と、見るもやむなし、と。
どう、申し開きなさるかのう」

「取り急ぎ、上様には事情をご説明の上、
実頼ともどもお詫びに参上したいと。

畳を叩き立ち上がる榊原。
「手ぬるいことじゃ。
謀反の心なきこと、形に示さねば、
幾度頭を下げても同じこと。
何を持って潔白を示されるか。。。。

それはそうと、御主君にはようやく
ご嫡男がお生まれになったそうでございますな。
その御子を江戸にてお預かりいたすというのも、
一つの手でございますな」

「それは、人質としてということでございましょうか?」

「そうなりますな」

「此度の一件は、あくまで当直江内の事。
わが主にはなんら関わりなきこと。
事を起こした張本人、実頼は厳罰に処しまする。
それゆえ主家には咎めが及ばぬよう、
何卒おとりはからいを。

「事の重大さがお分かりにならぬと見える。
実頼殿の働いた無礼は、
上杉家取りつぶしにも相当するもの。

実頼殿の首でも持って来なければ、
上様は納得なさるまい」

茫然とする兼続。。

-----

京の屋敷に戻った兼続。
実頼が兼続に詫びている。

「わたしのしでかしたことで、皆さまには
御迷惑をおかけ致しました。

しかしわたしは、いかなる苦境に立とうとも、
上杉の誇りを傷つけるまねだけは、許せぬのでございます。

此度の行いも、
ひとえにその想いより発したもの。

政重殿を迎えることに不服の者は、
家中にも大勢おりまする。

何度も申し上げたのに、兄上はお聞き下さらなかった。
何故でございます。
兄上の進まれている道は、まことに上杉の
進む道なのでございますか」

「実頼。
そなたのその考えが、今その上杉を窮地に陥れているのだ。
追って沙汰がある。それまで身を慎んでおれ」

座を立つ兼続、後を追う久秀。

「兄上!」実頼が兼続に呼び掛けるが返事はない。

-----

泉沢久秀と兼続

「若君を人質に出すか、実頼を死罪に処すかじゃと?
無体な。。。

「このこと一切、殿に申し上げてはならんぞ。
お心を乱す」

「しかし、お主どう返事をするつもりじゃ」

「若君を人質に差し出すなど、できるわけがあるまい」

「お主、もしや。。。
ばかげたことを考えるではない」

「されど!
今のわれらに何ができる!

実頼は米沢に戻す。
そなたも共に行ってくれ」

「されど。。」

「この一件は、わしに任せろ!
よいな」

-----

本多正信の屋敷を訪れた直江兼続。
兼続が控える部屋に入ってきた本多正信と正純。

本多正純が、兼続を睨みつけている。
怒りがおさまらないようす。。。

「此度の不始末、なんとお詫びを申すべきか。。。
榊原殿より、本多殿のお怒りのほどを
伺いました」

正純「当り前じゃ!
あのような無礼に立腹せぬ訳がなかろう。
本多をないがしろにするは、
徳川将軍家をないがしろにするに同じぞ」

「お咎めは、甘んじて受けまする。
しかし、われらに徳川への逆心など毛頭ございませぬ。

確かに、本多殿との婚儀が公になって以来、
わが家中にも異を唱える者が数多くおりました。

徳川の意のままになるようでは、上杉も終わりと。。。

残念ながら愚弟・実頼もその一人でございまする。


しかし、弟らは道を誤っておりまする。
義だ、誇りだと、声高に叫ぶ者たちの心中にあるのは、
ただ、おのが体面のみ。

われらが奉ずる義とは、もっと大きなもの。

それを、実頼らにわからせることができなかったのは、
わが身の大いなる不覚。
伏してお詫び申し上げまする」

正純「ふん、口先だけでは何とでも言えよう」

頭を上げて正純を見る兼続。
「上杉を御疑いならば、米沢にて、
政重殿ご自身にその真偽を判じて頂きたい。
万が一悪しき証拠が得られたならば、
逃げも隠れもせず、お裁きを受ける所存にございます。

本多殿が、政重殿を私どもにくださるお覚悟は
並々ならぬ御決心があってのこと。
それを決して無下には致しませぬ。

政重殿をお迎えすることは、わが上杉にとっても
大いなる誇りでございまする。

この婚儀、万難を排して成し遂げまする。
どうか何卒」
正信に頭を下げる兼続。

:

兼続が辞去したあと、正純が父、正信に
話している。

「あの男、なかなかの器でございましたな。

ここで、上杉をつぶすより、
政重を遣わし、われらの内に取り込むが
上策かもしれません。

父上、此度の件、穏便にお計らい頂くよう
上様にお願いする方がよろしいのでは?」

黙して語らぬ正信。。

-----

夜、ひとりで、実頼の言葉を
思い出している兼続。

『兄上の進まれている道は、まことに上杉の
進む道なのでございますか』

突然の沸き起こる怒りに、
杯を振りかざし投げつけようとする兼続。

しかし、思いとどまると、

「実頼。。。」

と、さびしそうにつぶやくのであった。

-----

兼続は、徳川方と実頼の処分を取りきめ、
米沢に戻った。

「此度の沙汰を申し渡す」

「はっ」

「大国実頼。
高野山に追放に処する。
上杉領には、生涯足を踏み入れることを禁ずる」

「死罪では。。。
ござらぬのでございますか」

「泉沢様より事の次第はお聞きしました。
わたしの軽はずみな行いで上杉を窮地に。。」

突然、兼続に詰め寄り、取り押さえられながら
「私を死罪にして下さい!

兄上は私を殺し、家中の見せしめとすればよい!」

「実頼!」

「ええい、このまま婚儀が進めば、
憎き本多に直江家は乗っ取られます。
そのような姿見るくらいなら、死んだ方が
ましでございます!」

「ばかもの!」一喝する兼続

「そなたを救ってくれたのは、
そなたが敵と憎んでいた御仁、本多正信!」

驚く実頼

「本多殿はわれらの真意をおわかりくださった。
そのうえで、自ら将軍家にとりなして下さったのじゃ」

兼続は、実頼に近づくと
「実頼。。。
この世の中、捨てたものではない」

座って、実頼の肩をつかむ
「生きるのじゃ!
生きて罪を償えば、また新たな望みも生まれる!

罪を負うておるのは、わしもじゃ。
実の弟をここまで追い詰めてしもうた。

そなたの一家は、わしが必ず面倒をみる。

たとえ今生の別れでも、心は常にお主と共にある」

「兄上!」泣きだす実頼。

微笑んでうなずく兼続。

-----

上杉景勝(北村一輝)と兼続

「実頼はまこと気の毒であった」

「あやつが命拾いしたことだけでも、
わたしは、嬉しゅうございます」

「あのような気骨のある家臣を持てたこと。
わしは、心から誇りに思うておる」

「殿。。
有り難きお言葉。実頼も救われましょう」

-----

桜井晴吉(松尾諭)が開墾した土地で、
農作物の収穫が始まっていた。

晴吉「万事兼続の指図どおりにしたら、見事にいった」

兼続「ここまでなるには、
あと2、3年はかかると思うていたが」

「来年には米の収穫も始まる。
遠からず石高が増えること請け合いよ!」

「ああ、これで家中の暮らしも上向く。
晴吉殿、礼を申す」


「兄じゃ!」幼い兄弟を目に止めた兼続。
仲のよさそうな様子に、
実頼(与七)との日々を
なつかしく想い出す兼続。。

-----

高野山では、坊主頭の実頼が瞑想をしている。

そこへ、真田幸村(城田優)がやってきた。

「実頼殿」

「幸村!」

「大きな声をだすな。
お主とこんなところで、また会おうとはの。
まあ、お互い追放の身どおし。
仲ようやろうではないか。

食べぬか?」

柿を差し出すが、実頼は受け取ろうとしない。

柿をかじりながら
「直江様より、わが父に書状が来ておる」

「兄上から?」

「ん。お主のことを案じておったぞ。
何かの時はよろしく頼むと書かれたあった。

もっとも、頼むと言われても
出来ることには限りがあるがの。

九度山の柿はうまいぞ」

再び柿を差し出すが、
まだ受け取ろうとしない実頼。

「どこにおろうと、
お主はひとりではないということじゃ」

「もらおう」

「甘いぞ」柿を差し出す幸村。

「う〜ん」うまそうに柿をかじる幸村。
実頼もひと齧りすると、うまそうにほほ笑む。

(幼い与六が与七の手を引いている。『兄じゃ〜』)



上杉かぶき衆





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