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第40回 天地人あらすじ「上杉転落」10/4
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大河ドラマ天地人 第40話「上杉転落」(10月4日放送)
西軍の諸将が徳川家康に次々と処分される中、
上杉家への処分が申し渡される日が近づいていた。
京の本多屋敷を、直江兼続(妻夫木聡)が訪れる。
本田正信(松山政路)と遠山康光(螢雪次朗)が
迎える。
「この時を待ちわびておりました」
皮肉たっぷりの遠山康光。
兼続は菊姫へのご配慮の礼をのべると、
「本日はその御礼かたがた、本多殿にひとつ、
願いの儀があってまいりました」
「願いの儀?」
「はい。
本多殿に、我が直江家を差し出しまする」
「どういうことじゃ?」
-----
伏見城で、徳川家康(松方弘樹)の前に参上した
上杉景勝(北村一輝)と直江兼続。
「上杉景勝、仰せにより参上つかまつりました」
兼続「われらは、内府様のいかなる命にも従います」
「では、その方らが引き起こした騒動について、
謝罪いたす所存じゃな?」
無言の上杉景勝に、
「いかに?」と答えを促す家康。
景勝「謝罪は無用と存じます」
「ならば、その身は打ち首、
家は取りつぶしになろうとも構わぬと?
直江よ。
そなたの書状、
あちらこちらで評判であったようじゃのう。
わしも感心したぞ。
おのれ一人の勝手な言い分を
あそこまで飾りたてるとはのう」
「勝手言い分などではありませぬ」
「ほう」
「わたしは、いわれなき讒言によって
敵が攻めきたるならば、正々堂々と迎え討たんとする
覚悟を示したまで。
方々に書状を送ったは、
邪な者に天下が奪われんとしているこの時、
正義とは何か、世に示すため」
「なるほどのう。
景勝殿、貴殿は?」
「あの書状こそ、われらが義を示すものと存じます」
「さすが上杉。
この期に及んで実に堂々たるもの。
あっぱれじゃのう」
立ちあがり、景勝に歩み寄る家康。
「ならば、何故お主らは負けた?
正義が上杉にあるとすれば、皆がお主らに加勢するが道理。
だが、ふたを開けて見れば、わしに味方したもののなんと多いことか。
の、福島!」
名前を呼ばれ、顔を伏せる福島正則。
「直江、その方が座っておる所をよう見てみい。
この有様をみれば、世間は
わしらが正しいと認めたも同然ではないか。
それにしてもやっかいなことをしてくれたもんじゃ。
今となっては、あの書状、
戦のきっかけを作っただけのようなもの。
天下を巻き込み、あたら多くの者を死なせた戦をのう。
民を守るといいながら、愛やら義とは、
まこと、恐ろしい方便じゃの」
再び、上座に戻って座ると、
「景勝殿、貴殿は名家上杉の名を
惜しくもおのれ一代でつぶそうとしておる。
頭を下げれば済むものを。
それとも、過ちを過ちと認めぬことが
お主らの『義』かの?」
んふふふふふ。
:
下がった諸将が、上杉の噂話をしている。
「上杉はもう、終わりじゃのう」
「まったくじゃ。ひたすら謝っていればよいものを。
言い返すなど、往生際が悪い」
「あの場でもなお志を述べるとは、
さすが上杉じゃのう」
「あの気骨はたいしたものじゃ」
「されど、これで内府殿を脅かすものも
無くなったというものじゃのう」
-----
その夜、景勝と兼続が酒を飲んでいる。
胸の内はわかっている、というように、
御互いに何も言わない。
-----
福島正則(石原良純)が、京の
小早川秀秋(上地雄輔)の屋敷を訪れた。
「上杉がおとりつぶしに?」
「上杉がつぶされるということは、
徳川に物申す者がいなくなるということ。
豊臣の天下が徳川に奪われるのを、
みすみす見ているほかなくなるのでございます。
ここは何とか、上杉への仕置きを
軽減させねばなりませぬ」
「お主の言うことは、ようわかる。
されど、相手はあの家康じゃ。。」
「そんな弱気でいかがなさる」
「直江からの書状、
御読みでござろう」
「今こそわれらが働く時。
この機を逃すと、
人としての務めを果たすべき日は、
二度とめぐっては参りませぬぞ」
-----
屋敷で庭を眺めている兼続。
お船(常盤貴子)が、米沢からの便りを持ってくる。
お梅と竹松が描いた兼続の似顔絵だった。
「お松の分はないのか?」
「これでございます」
絵を入れていた袋を見せる。
「お松が縫ったのか?」
「はい」
「ほう、見事なものじゃのう」
「お松ももう、13になりますから」
-----
遠山康光と本多正信。
「何と!直江の申し出を?」
「うん、受けようと思うておる」
「されど、殿が何と仰せになりましょう」
兼続が訪れた時のことを回想する。
「御子息、政重様をわが直江家の婿として
頂きとう存じまする」
「なんと!」
「すなわち、政重様がいずれ直江家の家督を
継ぐこととなりまする」
「ほほう。狙いは上杉家の安堵か」
「何卒、良き御返事を」
「何故、直江殿はそのようなことを」
「内府様は、上杉への仕置きの落とし所に
迷われているはず。
取りつぶしとなれば、小西や安国寺とは違い、
上杉120万石、捨て身の覚悟で戦を仕掛けてくる
やも知れぬと」
「そうなのでござるか?」と遠山康光。
「さて、そうなった場合、それがし、家中の者の血気を
押さえる自信はございませぬ。
上杉が立ちあがるとなれば、豊臣恩顧の大名のうち、
味方となる者も少なくはない」
「脅しか?」
「それに本多殿は、先の戦の折、
真田との攻防に手こずり、内府様の叱責を受けたとか。
上杉を残す代わりに、本多の御子息が
上杉の家臣に加われば、
武勇で名高い上杉を掌握し、
今だくすぶっている伊達への押さえにもなる。
これすべて、本多殿の御手柄。
必ずや内府様も御喜びになりましょう」
「なれど、直江殿には、ご嫡男がおられたはず」
「御斟酌は無用」
そう言う、兼続の手は強く握りしめられていた。
-----
お松(逢沢りな)とお梅(並木瑠璃)たちが
縁側で縫い物をしている。
そこへ、剣術の稽古を抜け出してきた竹松(加藤清史郎)が、
かよ(あき竹城)に尋ねる
「われらの贈り物、もう父上には届きましたかのう?」
「若様、日に幾度も聞かれても、わかりませぬ」
樋口惣右衛門(高嶋政伸)が竹松を追いかけてきた。
「竹松!またここであったか。
これこれこれ。稽古の続きに戻るぞ」
家の中に隠れる竹松。
「よいのか?
直江家の跡取りともあろうそなたが、
そのようなことで!」
しょんぼりと出てきた竹松、
「わかりました。。」
-----
お船と兼続
「直江の家督を譲る?」
「そうじゃ。お松との婚儀をとりまとめ、
本多政重殿を婿として御迎えする」
「政事のために女子が嫁ぐことは承知しておりまする。
お松とて、言って聞かせれば、わかりましょう。
されど、私たちには竹松が!」
「もう決めたことじゃ」
思わず立ち上がるお船。
「直江家は長年上杉を支えてきた家柄。
私とて、あなた様とともに誇りを持って
守って参りました。
かけがえなきものを犠牲にして、
何が残るのでございましょう!」
「上杉の取りつぶしをまぬがれるには、
何としてでも本多殿のお力をお借りせねばならぬ」
「そのためにお松や竹松が苦しんでも」
「わしとて苦しい!
されど、この苦しみは、わしが一身に
背負わねばならぬ!
それが上杉家執政の責務。
このままでは、上杉は消えてしまう!
この手はいかに穢れようとも、
それだけは、何としても避けねばならぬのじゃ!」
-----
小早川秀秋が淀君(深田恭子)のもとへ面会に訪れていた。
咳き込み、具合がわるそうである。
「かような身になり果てたのも、
わが過ちに下った天罰でござりましょう。
命尽きる前に、一つだけでも
正しきことをしておきたい。
尋ね参ったのは、そのためでございます」
「なんじゃ?その、正しきこととは?」
「上杉を救うよう、内府殿におとりなし頂きとうございます。
今や徳川内府の専横を諌める者はなく、
これが豊臣の世に障りとなるは必定。
なんとしても、上杉を失ってはなりませぬ。
何卒、何卒御頼み申し上げます」
-----
豊臣秀頼と淀君の前に呼ばれた徳川家康
「何の御用でござろうか?」
「上杉のことです。
どうか、助けてやってはくれませぬか?」
「それはなりませぬ。あやつらこそ、
戦を起こした張本人でござりますれば」
「上杉は、秀頼君の御為」
「御言葉ながら、
豊臣家のために戦ったのは、われらでございます」
「内府どのの仰せのとおり、
われらは豊臣家のために戦いました」
「左様。左様」
「が!
どうしたわけか今は天下は7分通り、
徳川のもの。
その変わりようを、わたしは、この目で確かに
見て参りました」
「お方様の慈悲深さは有り難きことながら、
上杉の処分は、われらにお任せを」
「内府殿。。」
重ねて頼もうとする淀君を
さえぎり、話を切り上げる家康。
「では、これにて御免」
そう言って、立ちあがったとき、
秀頼が声をかける。
「まて家康」
驚き、立ち止まる家康。
「はい?」
「上杉は取りつぶしてはならぬ」
「はあ?」
「上杉こそ頼りにせよ、と亡き父が
言い置かれた」
「されど。。」
「内府殿!
今の御言葉しかとお聞きになりましたな。
ゆめゆめ天下の若君の御言葉を、
違えることがありませぬよう」
-----
徳川家康とその重臣たち。
榊原康政(川野太郎)
「上杉、上杉と、福島まで肩をもちおって!」
家康「秀頼様に言わすとは、まんまと謀られたわ」
榊原康政、
「秀頼様が何と言われようと、
上杉など一気に叩き潰してしまえばすむこと」
本多正信、
「榊原殿、上杉をあなどってはなりませぬぞ」
遠山康光、
「左様、内府様との決戦が無かった故、
その力、今だその力衰えてはおりませぬ。」
「ならば、いかがなさる。
このままただ、上杉を生かしておくのか」
本多正信、
「わが次男、政重を直江家に婿入りさせようと
存じておりまする」
「それは、すなわち直江の家督を
政重に継がすということか?」
「御意」
「はっはっは!何を悠長なことを!」
「いや、なかなかいい手かもしれぬ」
「うまくいけば、上杉を徳川の
思うがままに操れるというわけでございますな」
「左様。おもしろい。その話、進めよ」
「はっ」
「上杉め、とことん利用するまでよ」
-----
上杉への沙汰が言い渡される日がきた。
「120万石のうち、90万石を召し上げる。
上杉は、米沢30万石に移封」
安堵する福島と兼続。
:
病床の小早川秀秋のもとを訪れた上杉景勝と直江兼続。
「福島殿より伺いました。
此度の件で、大きな力となってくだされたと」
「まこと、かたじけのうございまする」
「両人とも、面を上げよ。
礼など入らぬ。当り前のことをしたまでじゃ。
兼続の書状に内府殿が異を唱えたそうじゃな。、
わしは、そなたらの唱え続けたものが
いかに尊いものか、身をもって教えられた。
わしだけではない。福島殿も、
内府殿におとりなしくだされた淀のお方様とて同じ。
そなた達の志は、多くの心に、しかと伝わっておる。
その志、守り続けてくれるな」
景勝「は」
兼続「は」
景勝「誓って」
小早川秀秋が息を引き取ったのはこの翌年。
享年21、関ヶ原の戦いのわずか2年後のことだった。
-----
兼続は、米沢への国替えのため、
景勝に先立ち、旅立とうとしてた。
お船は、お松にあてた手紙を兼続に託す。
「政重さまとの婚儀の件、これを読めば、
お松もわかってくれましょう」
「お船。。。」
「あなた様のお苦しみ、私もともに
背負いまする。
大変なのは、これからでございます。
120万石が30万となれば、家中皆、
不安にとらわれましょう。
何卒、乗り切ってくださいませ」
お船のこころづかいに感謝する兼続。
「入って参る」
-----
会津では、減封の知らせに騒然となっていた。
「皆、心して聞いて欲しい。
上杉には、もはや財は残ってはおらぬ。
あるのは、皆の心の中にある義と愛の志のみじゃ。
されど、残念ながら、義と愛だけでは食うては行けぬな。
戦にも負けた。
上杉の失ったものは、あまりに大きい。
いや、大きすぎる。
だが、やはりわしは思うのだ。
われらの戦いは、何ら間違いではなかったと。
進むも引くも地獄となろう。
殿を信じ、ついてきてくれるのであれば、
誰ひとり、召し放ちなどせぬ。
楽をさせることはできぬが、
ともに戦った、そなたたちの暮らしは、
わしがせいいっぱい守る。
無理にとは言わぬ。去りたくば申し出よ。
なんとか、身の振り方のできるだけの用意はしよう」
:
泉沢久秀(東幹久)
「されど兼続、まことにどうするのじゃ。
皆を召抱えるなど、とても知行が足りぬぞ」
兼続「減った分は、おのおのが身を削り、
痛みを分かちあう、
それこそが御館様以来の上杉の義の心じゃ」
大国実頼(小泉孝太郎)
「しかし、兄上が言うとおり、義では
腹は満たされませぬ。
果たして、どれだけの家臣がついてくるものか」
-----
米沢へ出立の日、
「これは。。。」
庭に勢ぞろいした家臣たちを見て
泉沢久秀「兼続、誰ひとり、上杉を去ったものはおらぬ」
大国実頼「皆、共に米沢に参りまする」
「我ら共に御供つかまつる」
「石高など2の次、3の次、
上杉の家臣であることこそ、宝でござる」
「よう言うてくれた」感激する兼続。
こうして兼続たちは、
6千の家臣すべてを連れて米沢に向かった。
「皆で米沢に出立じゃ!」
「おおーっ!」
直江兼続,小早川秀秋,徳川家康,福島正則
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