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第37回 天地人あらすじ「家康への挑戦状」9/13
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大河ドラマ天地人 第37話「家康への挑戦状」(9月13日放送)
上杉謙信公の23回忌の法要が行われ、
仙桃院(高島礼子)が越後から会津を訪れていた。
「殿の羽織姿よくお似合いで。
在りし日の謙信公と見まごうばかりじゃ」
「身に余るお言葉。
なれど、まだまだ謙信公には遠く及びませぬ」
「領内の仕置きに腕を揮われるご様子など、
亡き御屋形様の御威光を想い出すことしきりにございます」
「そうか、されど
隣国の目には気をつけねばなるまい。
どうやら春日山の城主となられた堀秀治殿が
上杉に逆心があるのではないかと疑うておるようじゃ」
「左様でございますか」
「やっかいなことにならなければよいがと
気をもんでおります」
「さような噂、お気になさいますな。
さしづめ、掘殿は
気がかりでしかたがないのでしょう」
「気がかりとは?」
「われらが会津へ、謙信公のご遺骸を
お移し参らせなかったこと、
いやがらせではないかと」
「なるほど。さも、あろう」
-----
家康から一通の書状が会津に届けられた。
「書状によれば上杉に謀反の疑いあり、と
春日山城主、堀秀治が内府に訴え出たとのこと」
「謀反?何をもってじゃ!」
「新しき城の普請と、鉄砲の買い入れなどが
その理由じゃ」
大国実頼(小泉孝太郎)、
「城の普請は、太閤殿下のお許しを得て行ったもの」
甘糟景継(パパイヤ鈴木)、
堀の讒言だけで家康は上杉の謀反を疑うか!」
「事は重大ゆえ、上洛して申し開きせよと書状にはある」
「なんと!」
泉沢久秀(東幹久)、
「殿、これは前田家を屈服させたのと同じ手口。
上杉をつぶそうという魂胆が透けて見えまする」
桜井晴吉(松尾諭)、
「上洛すれば、どのような罠が
待ち受けているかわかりませぬ。」
山岸尚家(松本実)、
「殿、このような脅しに屈してはなりませぬ」
「殿!」「殿!」
「まず落ち着くがよい」と兼続
「当家が上洛を拒めば、まこと逆心ありとみなされるが、
おのおの、その覚悟はあるのか?」
-----
兼続と景勝。。。
「われらが応じねば、戦は避けられませぬ。
敵勢は少なくとも十万。小田原攻めの大軍勢を相手に
戦うと同じこととなります」
謙信公の言葉を思い出す景勝。
『力は正義か?強きものが弱きものの叫びを
力で踏みにじることが、真の義であるのか。
私の考える義とは、人が人としてあることの美しさよ』
「正義は我らにある。
このような脅しに屈しては、武門の名折れじゃ」
「これはしたり。
殿の仰せのとおりにございまする。
では、その旨、返書にしるしましょう。
逆賊の汚名を着せられたまま
黙っているわけには参りませぬ。
われらに一片のやましさも無きことを
堂々としたためるのでございまする。
大老や奉行衆にも同じものを書き送りましょう。
想いの限りを書き送り、
われらの考えが誤りかいなか、
天下に問うのです。
たとえ十万の軍勢が押し寄せて来ようとも、
わたしには策がございます。
負けは致しませぬ」
「われらの言い分、思うままに叩きつけてやれ。
家康がぐうの音も出せぬほどにの」
「はっ」
----
その夜、兼続は家康への返書をしたためた。
世に言う直江状である。
『一つ、当国の儀、
そこもとにおいて種々雑説申すについて、
内府様御不審の由。。。』
こうして書状は、大老と奉行衆などに
届けられた。
毛利輝元(中尾彬)が読む。。
「内府様は会津に関する様々な噂に
御不審を持っておられるとのこと。
無理も無きことながら、
真相はいずれお耳に入ることとなりましょう。
主、景勝の上洛が少ないとは、真に心外。
上杉は一昨年に国替えをしたばかり。
そうたびたび上洛していては、一体、
いつ領内の政ができましょう。
それをもって景勝に逆心ありとは、
見当違いも甚だしい。
言い触らした浅はか者の顔が、
見てみたいものでございます。」
小早川秀秋(上地雄輔)が読む。
「逆心なき証に起請文を差し出せとの仰せなれど、
これまでの起請文は一体何だったのでございましょう。
景勝は天下に知れた律儀の者。
もとよりやましきところなど、一切ござらぬ。」
福島正則(石原良純)が読む。
「内府様ともあろうお方が他人の告げ口を
確かめもせず、景勝謀反と思し召しとは驚いたこと。
公平なお方とかねて敬っておったは、
とんだ勘違いでござろうか。」
伊達政宗(松田龍平)が読む
「加賀前田様を意のままに扱われた件に至っては、
まことに結構な御威光でございますなあと
申し上げる他なし。
さようなご立派なお方が
堀秀治なんぞに振り回されるとは、
なんとも嘆かわしい限り。」
『ふん、青臭い』と政宗
北の政所(富司純子)が読む
「われらが武具を買い集めているとおとがめなれど、
これは田舎武士の習わしにて、
上方武士がつまらぬ茶碗集めにうつつを
抜かすよりはまし。
余計な心配は御無用。」
淀君(深田恭子)が秀頼君に読み聞かせる。
「上杉家は、越後の堀を始め、伊達、最上ら
多くの大名衆と境を接しております。
されど他国につながる道を作ったくらいで
謀反、謀反とほざき立てるは、春日山のご城主のみ。
よほどの愚か者と見受けられます。」
仙桃院(高島礼子)が読む
「もし景勝に謀反の心があれば、国境を閉ざし、
掘をめぐらすのが道理。
どこからでも責められるような道をわざわざ作るなど
大馬鹿者の所業にございます。
どちらが正しいかは、誰が見ても明明白白。」
石田三成(小栗旬)が読む。
「当節は、たとえ心に謀反を思うても、
勝ち目なしと見れば、手のひらを返して服従するが
流行りのようでございます。
されど、かような恥知らずと景勝を
一緒にされては迷惑千万。
謙信公はじめ、歴代武門の誉れも失われます。」
お船が読む。
「嘘つき者を引き据えて、正しい詮議を
なさらぬままならば、上杉の上洛などもってのほか。
果たして景勝に非があるのか、
内府様に裏表がおありなのか、
すべては天の沙汰を待つ所となりましょう。」
徳川家康(松方弘樹)が読む。
「重ねて申し上げます。
嘘つき者の申し立てを鵜呑みにされ、
景勝を疑うとあれば致し方なし。
内府様がそこまで天下の正義をおわかりに
ならないお方であったとは、残念と申す他、
なきことでございますぅう〜!!」
四月十四日 直江山城守兼続
お船「まこと凛々しきご書状でございます。」
初音「兼続さまらしい。
もっと多くの人たちに読ませたいもので
ございますな」
本田正信「上杉はまんまとこっちの挑発に
乗って参りました。首尾は上々と申し上げまする」
「わしは59になるが、
このような無礼な書状、見たこともないわ!」
書状を振り回し、怒り狂う徳川家康。
-----
家康は、逆賊上杉を討伐するという
名目のもとに諸将を大阪に集めた。
「秀頼君の御ために、われらこれより
天下の安寧を乱す会津・上杉を
成敗することに相成った!」
慶長5年6月、
総勢十万にのぼる豊臣恩顧の大名たちが
会津に向けて出陣した。
-----
会津では、白川に東西5キロに及ぶ
防塁を築いていた。
兼続「何分敵は大軍故、会津に入るには
この革籠原(かわごはら)を通らざるをえぬ。
われらはそれを八千の兵で迎え撃つ」
「しかし敵は十万とも十二万とも言われておるのじゃぞ。
八千では到底太刀打ちできぬ」
兼続「これは囮じゃ。
八千の兵はわざと押されたふりをし、
敵をここに誘い込む」
「敵勢は、この長大なこの防塁に
全軍をあげてかかってくるというわけか」
「なるほど、この防塁の後ろにわれらは潜み、
号令一下、敵をおしつつむようにして一気に叩く」
兼続「それだけではない。
水路を作って、川の水をひいておき、
機を見てここに流し込む」
泉沢久秀「敵は水浸しになり、足元をとられもはや進退かなわぬ」
兼続「そこへ鉄砲を撃ちかければ、大混乱は必至。」
水攻めで、慌てふためく家康のイメージ。
景勝『家康、往生せよ』
家康『命ばかりはお助けくだされ』
「天下十万の軍勢と言えど
家康の本軍が壊滅すれば、散り散りに逃げ帰る他なし!」
大国実頼「なるほど、謙信公もかくやの上杉軍法でございますな」
甘糟「驚くばかりじゃ。兼続!」
泉沢久秀「これなら相手が大軍であるほど我らが有利になる」
樋口惣右衛門
「これが、そなた一世一代の大戦となるわけじゃな」
兼続「はい。
この防塁は穢れたものをせき止めて
清きを守る正義の砦。
此度の戦こそ、義ある国を作るための最後の
試練だと思うておりまする。
天下人の座に目がくらみ、
人の道をないがしろにする家康を
これより先は、一歩も通しませぬ。」
泉沢久秀「正義の砦か。よい響きじゃ。」
「力も湧いてくるようでございます。」
「甘糟殿、忘れてはならぬのは北の守りじゃ。
伊達、最上は隙あらば必ず責めてくる。
守りはまかせたぞ」
「おうさ、承知した!」
-----
石田三成(小栗旬)は、かねてより親交のあった
越前敦賀城主、大谷行部吉継(津田寛治)をひそかに
佐和山城に迎えていた。
大谷吉継にともに立つように依頼する三成。
「三成、なぜお主が大将に立たぬ?」
「わしには、人望がない。
こたびの蟄居で己と向き合い、
その至らなさに思い知らされた。
だが、天に誓って言う。わしに私利私欲はない。
ただただよき国づくりを成し遂げたいだけじゃ。
その志を皆にわかってもらいたいのじゃ」
------
三成は家康討伐の兵を挙げて
大阪城に入り、諸将の妻子を城に集めた。
毛利輝元(中尾彬)が大名の妻子に告げる。
「本日、豊臣秀頼様の御名のもと、
逆賊徳川の討伐に兵を挙げることに相成った。
ついては、徳川につき従って会津に向かっておる
おのおのの殿さま方に速やかに当方に加勢するよう、
書き送って頂きたい。
また、お手前どもには、
危害を加えるつもりは毛頭ないゆえ、ご安心なされよ」
「つまらぬ芝居じゃ」と伊達政宗の正室、愛姫。
-----
一方、白川の革籠原では、
上杉景勝が檄を飛ばしていた。
「皆の者、いよいよ川中島以来の大戦となる。
ぬかるでないぞ!」
-----
7月21日、家康は江戸を出発。小山まで陣を進めた。
それに合わせて伊達政宗が挙兵し、上杉領に攻め入り、
白石城を落とした。
-----
石田三成が挙兵したとの知らせが、上杉本陣に届く。
「去る7月17日、石田治部少殿、
秀頼様君を奉じ、家康討伐のため挙兵。
総大将、毛利輝元様、副将、宇喜多秀家様、総勢十万」
「これでわれらの疑いも晴れました。
今や家康こそ逆賊」
「当然のことよ。
政を意のままにしてきた家康めに
義などあるわけがない。
「東と西で挟み撃ちにされて、
家康の泣きっ面を見る日も近うござるな」
「あぁ。はっはっは」
「どうした?」
と浮かない顔の兼続に、泉沢久秀
「万事はこれから。
これから家康方が二つに割れればよいが。。」
案じる兼続。
-----
徳川家康の陣では、三成挙兵の報を受けて、
本田正信「十万とは、あの三成としては
大勢の兵を集めたものでございますな」
家康「総大将に毛利がしゃしゃり出てくるとはのう」
「はー。ここは思案じゃ。
敵に前後を挟まれた時、慌てた者は必ず負ける。
もはや上杉を相手にしている場合では
なさそうじゃのう」
「では?」
「いかに西に引き返すか。。」
と、そこへ福島正則が怒鳴りこんできた。
「内府殿!
これは一体どういうことだ。
毛利殿が秀頼君を立て、われらの討伐に
兵を起こしたと妻が書いて参った!」
われらは秀頼様の御為を思えばこそ、
わざわざここまで参ったのだ。
これではまるで話が逆ではないか!」
「わしらは逆賊になるために来たのではないぞ」
扇子を取り落とし、芝居をする家康。
「治部少こそ、稀代の悪人。。。
方々の御内室のみならず、
秀頼君さえ人質にし奉るとは。。」
「秀頼君が人質?」
「左様、すべて裏であやつるは三成よ。
戦に勝った暁には、
おのれが天下に号令したいという野心は
丸見えでござる」
福島正則に無念そうに近づく家康。
「三成のかような不埒を見過ごしたこと。
大老として、わしの不覚でござった。
そこでじゃ。福島殿。
この家康を助けて頂けぬか。
方々を説得して頂きたい。
これも秀頼君の御為じゃぁ。
御頼み申す。」
そう言って深々と頭を下げる家康。
-----
上杉の本陣。
「まことか?」と景勝
「一両日中に全軍を引き上げ、石田様との戦になると」
兼続「家康が。。そう命じたのか?」
「はっ」
泉沢「石田方と戦うということは、
秀頼君に刃を向けるということではないか!
皆豊臣恩顧大名であろうに!」
「狸め!皆をたぶらかしたか?!」
「直ちに追撃をいたしましょう!
今打って出れば、敵の引き際を容易に討てます」
兼続「殿!今こそ好機でございまする。
徳川方は大軍。急な引き上げで大混乱は必至。
上杉五万の兵をもってすれば必ず勝てます。
そのまま関東へ攻め入るべきかと。
殿、上杉の武勇を轟かすのは、今でございまする」
「兼続、それを御屋形様が御望みになると
まことに思うか」
「無論のことにございます。
ためらいは無用にござる!」
「お館様が追い求めておられたのは、天下にあらず。
義の心じゃ。敵を背後から追い打ちするは、
義に背く行い。謙信公が最も嫌われた。
それは、目先の利。それのみを求める輩のすることじゃ」
大国実頼「しかし、このような機はもう二度と
めぐって来ませぬ」
泉沢久秀「実頼の申すとおり、徳川を追わねば、
上杉存亡の危機となるのは知れたこと!」
「ならぬ!」強い声でさえぎる景勝。
「ならぬものは、ならぬ」
実頼「わかりませぬ!
わたしは追いまする。
殿がどうお考えになろうと、今は立つべき時。
御免。」
そう言って、走り去る実頼。
「つれ戻せ!」と景勝
誰も動こうとしないので、桜井晴吉が
「はっ」と行こうとした所、
「待て!」と兼続が押しとどめる。
「殿、わたしも今敵を追うことが間違いであるとは
思いませぬ。
戦とは、常に時と場合に応じるもの」
「それは一時の言い訳にすぎぬ」
「徳川は邪の心から天下を奪おうとしております。
かような敵でも追ってはなりませぬか」
「わしとて家康は許せぬ。
そなたの心中はわかっておる」
「いいえわかっておりませぬ!」大声でさえぎる兼続
「われらの望みは家康を倒し、清き国を作ることのみ!
それだけを願って。。。
それだけを願ってここまで来たのござりまするぞ!
今討てば、それが叶いまする」
必死に訴える兼続
「まこと、叶うと思うか?
義に背いてまで敵を討てば
天はいずれわれらを見放すであろう」
それでも追いたいか!?」
「わしを切ってからにせよ。」
驚愕する兼続。
景勝は、自らの刀を抜くと地面に差す。
「殿。。。」と桜井晴吉(松尾諭)
兼続は、刀を地面から刀を引きぬく。
「兼続!」血迷ったか?
兼続は、抜いた刀を見つめ
大声で叫びながら振り返り、
空をなぎはらう。
そこへ、最上の一万の軍勢が
領内に向かっているとの報告が届く。
兼続は、景勝に刀を差し出すと
「殿、これより我ら、直ちに最上攻めに向かいます。
上杉領に一歩たりとも入らせは致しませぬ」
「実頼を引きとめて参りまする」
そう言って下がる兼続。険しい表情。。。
-----
三成は、会津討伐軍総引き上げの知らせを受けた。
「逆賊となったるも、やつらは家康を離れぬか。。」
-----
革籠原の防塁の崖に立つ兼続。
「正義の砦。。。か。。
ええぃっ!」
槍を崖下に向かって、力の限り投げつける兼続。
「天よ、われらは義を貫きます。
何卒、われらを守らせたまえ。
そして、石田治部少に武運あらせ給え!」
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