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第28回 天地人あらすじ「北の独眼竜」7/12

大河ドラマ天地人 第28話「北の独眼竜」(7月12日放送)

天正17年3月、お船(常盤貴子)は
出産を控えて春日山から与板城に戻っていた。

樋口惣右衛門(高嶋政伸)と
後妻・およし(西原亜希)がお船を訪問。

やたらとお船に気遣いする惣右衛門に、
およしは、

「わたしのときより、ず〜っつと
やさしゅうございますな。。」

と、すねて今にも泣きだしそうである。

「何を言う。
お船どのは、そなたに比べ年かさであろう?
左様な身での初産には、難儀がつきもの。

それゆえ、
いっそう気を使ってやらねばのぉ。
わかるか?」

うなずいて、ようやく納得する、およし。
さすがは、口がうまい惣右衛門

-----

春日山では、直江兼続(妻夫木聡)ら
重臣たちが、評定していた。

兼続は、伊達正宗の動きに対抗するため、
上杉が常陸の佐竹と結ぶことを宣言し、
甘糟景継(パパイヤ鈴木)に使者として
赴くように命じる。

泉沢久秀(東幹久)は、
関白殿下より、佐渡平定の許しが得られたことを、
石田三成(小栗旬)から内々に
知らされたことを告げる。

佐渡を平定すれば、上杉だけでなく、
日本国中が潤う。

-----

兼続が木彫りの何かを作っている。
そこへ、上杉景勝(北村一輝)がやってきた。

「それか、そなたが作っておるというのは」

「はい、安産の守りにと思いまして」

「それはよい」

「男親とは歯がゆいもの。
これくらいのことしかしてやれませぬ」

「人を憎み、殺したいと思う心などは
いったい、いつ、
どこから生まれてくるのでしょう。
つい考えてしまいまする。

幼子の素直さを捨てずにおれば、
修羅の道を突き進まずとも
よいのではないか」

「兼続らしいの。
そなたは、そなたの生き方を
つらぬけばよい」

「さ、急ぎ仕上げねばならぬの、この猪」
と言って、お守りを下に置いて去ろうとする。

「猪?
安産のお守りは犬でございますが?」

景勝は立ち止まり、再びお守りをとりあげると、
兼続と木彫りのお守りを
奇妙な顔で見比べつつ、

「犬?」

-----
京の聚楽第では、大国実頼(小泉孝太郎)が
茶々(深田恭子)に茶をたてている。

茶々は、秀吉の子を身ごもっていた。
いとおしそうに自分のお腹をなでる。

「そなたは、何でもできるんじゃのう」

「はっ」

茶を差し出す実頼の手に、
自分の手を添えて、

「茶々の目に、狂いはなかったのう」

と熱い視線で見つめる。

うろたえて、どぎまぎする実頼。。
と、そこへ羽柴秀吉(笹野高史)がやってきた

「実頼!実頼!」

「はっ」あわてて手を引く実頼。

「おっ茶々!
かような所に来て、
ややに障りでもあったら何とするのじゃ」

「大事ありませぬ。
殿下の御子は、
元気に跳ねておいでですよ」

「おっ、そうか。
そうかそうか。
うんうん。父じゃぞ。父じゃぞ〜」

と、茶々のお腹に耳を当てて
ご満悦の様子。



苦渋の秀吉。

伊達が、会津、蘆名を攻めようとしている
ことを懸念しているのである。

「家康に仲裁を頼もうとも思うたが、
裏で伊達と通じておるやも知れぬ」

「実頼!」

「上杉だけが頼りぞ」

「しかし。。」

「伊達は上杉に任せる。
よいな!」厳しく言い渡す。

秀吉が去ったあと、茶々がやってきて

「上杉には、期待しておるぞ」
これもまた、厳しい目線。。

-----

駿府城の徳川家康(松方弘樹)と
重臣たち4名
井伊直政(永森雅人)、榊原康政(川野太郎)
酒井忠次(飯島大介)、本田正信(松山政路)

榊原康政「伊達も骨のある所を見せておりますなあ。
まこと頼もしいことでございます」

「して、殿下はわれらに、
伊達の押さえを命ぜられますかな」

酒井忠次「それはなかろう。抜け目ない殿下のこと。
命ずるならば、上杉じゃ」

榊原康政「上杉なら、
殿下に尻尾を振っておりますゆえ」

家康は、兼続の『愛』を
思いだしながら、

「上杉か。。

あの愛の字め。
どう出るかのう。。」

-----

景勝と兼続

「伊達を討てと?」

「隣国の蘆名がおびやかされると聞けば、
われらとて、手をこまねいてはおれぬ」

「されど、伊達はまだ、事を起こしておりませぬ。
伊達に従う者も少なからず、
まこと戦となれば、そうたやすいことには」

「政宗は私よりも七つも下。
さりながら奥羽両州に手を伸ばし、
関白殿下とわたり合おうとしている」

「それほどの器量の持ち主。。
政宗とはまんざら
話の通ぜぬ相手でもないかもしれぬのう」

「はい」

「わしが米沢に書状をだそう。
わしの名代が参るとなれば、
政宗とて姑息な真似にはでれぬはずじゃ」

「頼むぞ兼続」

「は?」

「そなたの他に、誰がおるのじゃ」

「はっ。
では、早速支度を」

-----

伊達政宗(松田龍平)の居城、米沢城にて
政宗が片倉景綱に話している。

「しつこい!」

政宗は、景勝からの書状を火鉢で
燃やしてしまう。

「今度は、ありがたくも
家老を遣わすとよ!」

片倉景綱「おおかた、戦をやめ、
上洛しろとでも、
言いに来るのでありましょう」

「徳川や北条のように
すり寄ってくるならまだしも。
わしに説教とは。
上杉の愚か者めが。
秀吉の犬になり下がりおって」

「戦こそ侍の本分。
強いものが上に立つは当然」

「上杉に受けると返事しろ。
愚か者に伊達の怖さ、
見せつけてやるわ」

-----

兼続が犬のお守りを彫っていると、

泉沢久秀がやってきた

「おお。だいぶ出来てきたようじゃの」

「どうだ、犬らしゅうなったであろう」

「あぁ。。。そうじゃのう。。。」
ちょっと苦しげである。。。

伊達行きのことを心配する泉沢久秀は、
米沢城に行く前に、
与板に寄って、お船に逢うことを勧めるが、
兼続は、
よいのじゃ、と取り合わない。

「此度の伊達行き、
不安ではないのか。
伊達政宗は、何をしてくるかわからんぞ」

「不安になっても仕方がない。
政宗も人の子。
信ぜねば、ことは成せぬからの」

そのころ与板では、お船(常盤貴子)が
体調を崩し、床に伏せっていた。
樋口惣右衛門と およしが見舞いにくる。

兼続に伝えようという惣右衛門に

「おやめくだされ。
いいのです。何もお伝えしないでください」

「しかし。。。」

「少し疲れが出ただけのこと。
旦那様は、今が大事。
私ごときにわずらわせてはなりませぬ。
お腹の子を無事産むのは、
妻たるわたくしの勤め。
御心配は無用でございます」

-----

米沢城に到着した兼続は、
片倉景綱に迎えられ、家来を残し、
一人で会うように告げられる。

無礼であるととがめる家来を制し、

「片倉殿、伊達殿にお伝えあれ、
この会見、あくまでも対等である、
と」

「承知いたした」



政宗と兼続の会見が始まった。
両者の睨みあいが続いていたが、
ようやく政宗が口をひらく

「わしの隻眼がめずらしいか」

「世の中の有様すべてを見渡される
伊達殿であれば、隻眼で十分かと」

「ふん、言いよるわ」

「乱世はすでに終わろうとしておる。
もはや力のみに頼り、領地を奪い取る
時代ではござらぬ。
これ以上の無謀な戦は、おやめなされ」

「ふん!
まあ、やめてもいいがの。
越後をくれるなら」
ふてぶてしく言い放つ政宗

「それとも直江兼続とやら、
上杉もわれらと組んで、天下をねらってみるか。
伊達が上杉と組めば怖いものはなし。
またたく間に日本国中を踏みつぶし、
乱世は終わる。
どうじゃ。
秀吉の顔を窺わずとも、世は治まるわ」

飾ってある地球儀を眺める兼続。
その視線に気づく政宗。

「かつて伊達殿と似た男がおった。
その男も力ですべてをねじ伏せようとした。
しかし、一つだけ、こぼれ落ちたものがある。

それは。。。 人の心。

力を揮えば揮うほど
人の心は離れていった。
それ故に、自ら滅びた」

「その男とは?」

「織田信長。
戦のみでは、よき国は作れぬ。
長びく戦乱の世に、兵も民も疲れきっておる。
今はそれを休ませ、
新たなる国づくりに向けて動き出す時。
それがわからぬ者には、天は味方せぬ」

「直江殿、言葉を選ばれよ」と景綱

「そもそも、伊達殿がいかに奥羽の地に
覇をとなえたとて、天下の大軍勢を相手に
いつまでも持ちこたえられるわけがござらぬ」

「それ以上申されれば、御命は危うくござる」

「伊達殿!
年に似ず、いつまで古き考えに
すがっておるつもりか」

政宗、立ちあがり刀を取る。

「のこのこ乗り込んで来たのだ。
覚悟はできておろう」

「その刀抜かば、伊達殿は
世の道理がわからぬ、うつけ者と

片倉景綱が、もう一本の刀を兼続に差し出す。

「受け取れい」

兼続は受けとるが、そのまま床に置いて、

「戦うつもりで参ったわけではない。
まもなく子が生まれる。
わしは、その子のためにも生きねばならぬ。」

「生きて、親兄弟、妻子や友をいつくしみ、
万民が平穏にくらせる世を、
わしは、なんとしても作らねばならぬ」

政宗は、ついに刀を抜き、鞘を捨てる。

「命のやりとりなど、くだらぬことは
即刻やめられよ!」

刀を振るう政宗に、縁側へ下がる兼続。

政宗が刀を振りかぶった時、
その視線が兼続の後ろに。。。

そこには政宗の正室、愛姫(めごひめ、杏)がいた。

政宗は、刀を下げる。。。



愛姫が政宗を問いただす。

「何故、あの者をお斬りにならなかったので
ございます?」

「親兄弟への愛、
殿こそ
誰よりもそのことがおわかりだからで
ございましょう?」

「うるさい。
斬るに値しなかったからよ」

-----

天正17年6月、兼続は内乱が続く佐渡を
平定するため海を渡った。

圧倒的な大軍で、本間高統(ほんまたかとう)
の河原田城を包囲し、降伏させた。

「本間様、わたしは、戦をしに参ったのでは
ございませぬ。徒に兵をなくすのではなく、
本間様、是非よき国づくりのため、
お力をお借りしたく存じます」

兼続は、上田の庄から熟練の金掘りを多数送り込み、
有能な家臣を代官として佐渡の各地に配置し、
佐渡の金山開発を積極的に推し進めた。

天正17年6月、お船が、元気な女の子を
出産した。

景勝が赤ん坊を見にやってきた。

「愛らしいものじゃのう。
口元はそなたに似ておる。
鼻は兼続そっくりじゃ」

「そうでございますか」

「兼続もさぞ喜ぶことであろう」

「そなたも早く会いたいのう。父上に」

:

ある日、お船が女の子を産んだとの知らせが届く。
皆が喜んでいるその時、
伊達正宗が、蘆名一族を滅ぼしたという
知らせも届く。

急ぎ春日山に戻った兼続。

「政宗め。どうしても戦をしたいか。
佐渡平定の隙を狙って事を起こすとは」

「急ぎ、備えを固めます」

「戦を制するは、戦しかないものか。。」

-----

駿府城の徳川家康と本多正信。

「関白殿下も東国は一筋縄ではいかんと
おわかりになったであろう」

「はい」

「かの愛の字の御旗も、政宗に完膚なく
踏みにじられようとは。
これは、愉快じゃ。はっはっは」

「伊達にはこれからも思う存分
暴れて欲しいものでございますなあ」と本多正信

と、そこへ小田原からの使者が。

なんとそれは、
遠山康光( 螢雪次朗・ほたるゆきじろう)
であった。

「来るべき戦に向けて、諸事怠りなく
手配してございます。
小田原城は鉄の守りを誇り、
兵糧の蓄えも向こう8年分はございます。
秀吉といえども、そう容易く
落とせる城ではございません」

「頼もしゅうございますなあ」と本多正信

「おもしろいことになりそうじゃ。
遠山殿、これからも引き続きよしなに。。」

「はっ」

-----

関白秀吉と石田三成

「そうか、
北条が真田の名胡桃城(なぐるみじょう)
を取ったか。。」

「はっ。
北条が殿下に逆らおうとしていること、
これにて明白でございます」

ついに決心した秀吉。

「三成。。」

右手で御簾を払うと、「北条を攻めるぞ!」

-----

与板城に戻った兼続。
部屋を探しまわって。。。

声のする方に行くと。。

縁側にお船が。。

赤ん坊を抱くお船を、茫然と見つめる。

気配に気づいたお船。

「旦那様。。。」

「御帰りなさいませ」

茫然としたままの兼続

「ささ、こちらへおいで下さりませ」

「あなた様の娘でございます」

お船から赤ん坊を受け取る兼続。
表情は依然と茫然としたまま。

「そんな顔をしていては、
この子も怖がりまする」

「父じゃぞ。。。」
ようやく笑みがこぼれる。

わしが。。。そなたの父じゃぞ。。」

御守りの木彫りの犬を手に、
しあわせそうに、赤ん坊を見つめる
兼続とお船であった。



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