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第23回 天地人あらすじ「愛の兜」6/7

大河ドラマ天地人 第23話「愛の兜(かぶと)」(6月7日放送)のあらすじ

上洛しないと言いだした上杉景勝(北村一輝)
に困り果てる直江兼続(妻夫木聡)

夢を見たのだと言う。

謙信公が悲しそうな目で
何も言わずにじっと見つめていたという。

東国の仕置きが定まる前に、
急いで上洛するように、
石田三成のからの書状も届いていた。

徳川が先に上洛することになれば、
関東管領職にある上杉家にとって
都合が悪いことになるだろう、という、
好意で言っているのである。

-----
その夜、お船(常盤貴子)と語り合う兼続

「殿はわがままをおっしゃっているのではない。
わしには、殿のお気持ちもわかる。」

「越後の行く末は、上方での殿のご決断、
一つ一つにかかってくるのだ。」

「まこと、荷の重き上洛でございますなあ」

「だからこそ、殿には迷いを断ち、
お覚悟を決めて頂きたい。」

「越後の雪はまだ深うございます
考える暇はたんとあるではありませんか。」

「うん。。」

「上田の庄へお誘いになられてはいかがでしょう。」

「上田の庄?
おー、ちょうど城代家老、栗林殿の
病気見舞いにも、行かねばと思うておったところじゃが。」

「上田の庄は殿のふるさと。
なつかしい景色をご覧になれば
ふさいだお心も晴れるはず。
お前様と二人、
幼いころの思い出話などすれば、
きっと力もわいて参りましょう。」

「んー。それもよいかも知れぬのう。」

「お見舞いとあれば、殿もいやとは
仰られぬはず。」

「うん。では、そなたも来るか。」

「私がでございますか。」

「されどわたくしなどがお供しても
殿は一層、お気づまりなのでは。」

「そんなことはない。
なにせ、そなたは殿が初めて
見染めた女子じゃからのう」

「え?」

「あっ、い、言うでないぞ。
もう昔のことじゃ」

わたくしも、捨てたものでは
ございませぬなあ。」

「調子に乗るでない。」

-----

景勝、兼続、お船は、上田の庄に戻った。
なつかしい上田の庄を目にして、
雪の日の誓いの思い出がよみがえる。

「喜平次さまのそばには、この与六がおる。
いつもおる。」

「では、なにがあっても、そなたとわしは一緒だな。」

-----

深沢利重(鈴木正幸)と栗林政頼(平泉成)
が一行を迎える。

病の床から身をおこし、栗林政頼が
しみじみと語る。

そして、昔と変わった今の状況では、
今回の上洛もやむなし、という思いを伝える。

「殿、一つだけお願いがございます。
上杉の誇りだけは、お捨てになりませぬよう。」

-----

春日山では、兼続の屋敷で真田幸村(城田優)が
わがもの顔に振舞っていた。

小魚を焼いて食べている。

そこへ実頼(小泉孝太郎)がやってきた。

「幸村、何をしている。」

「ごらんのとおり、退屈しております。」

「退屈!?人の屋敷でか!」

「直江様のお屋敷じゃ」

「それ見ろ、人の家ではないか!」

「わしは、今や弟子。留守を守っておるのじゃ」

「おーい、白湯をくれぬか!」

「幸村、言っておくが
わが兄は、弟子など取らぬ。」

「んー?」

「もしとるなら、弟のこのわたしが
一番弟子になる。」

「ほう、妬んでおいでか。
いい年をして兄者なしではいられぬとは。」

「言わせておけば!」

「実頼さま、幸村さまには
何を言っても無駄でございます。
こちらが腹をたてるだけ。」
かよ(あき竹城)は、達観している。

「かよ、御苦労」

「幸村、そなた、姉上の侍女まで
わがもの顔で!」

「食うか」と魚を差し出す。

怒って立ち上がる実頼。

「もう、勘弁ならん!」

とは言ったものの。。

「留守を守っておれ。」
はき捨てて去る実頼。

-----

雲洞庵では、北高全祝(加藤武)が
一行を迎え、昔話に花が咲いていた。

「ほんに吹き出しそうでございました。
あの驚いた顔。
お二人とも和尚様の前では、子供のまま」

「ここでお二人が修行なさっていたので
ございますね。」

「あー、そうじゃ。
和尚様からきびしく和漢の学を教えられた。」

「うそを言うでない。そなたは、
とんぼの落書きばかりしておったではないか」

「まあ、それではご修行になりませぬ。」

「わしは、一番小さかったのだ。
和尚様の仰ることがわからなくて、当然。」

「そのわりには、気が強くて
がんこじゃった」

「ここで謙信公とともに、そなたに
会うたときのこと、覚えておるか」



「今日から、喜平次様にお仕えいたします。
樋口惣右衛門が一子、与六でございます。

「どうした?」

「わしは、こんなとこ、来とうはなかった!」



「そのようなこと、
どうどうと言ってのけたとは。」

「昔のことでございます。」

「わしは、昨日のことのように覚えておる。」

--

「お船、こちらじゃ。」
お船を案内する兼続

「ここ、ここ!
ここが殿のお気に入りでのう。」

「お気に入りでございますか?」

「あー、中に籠られたが最後、
なかなか出てこられぬ。。

「兼続!そのような話など。。」

「よいではございませぬか。
わたしは、昨日のことのように覚えております。
あれにはほとほと困らされました。」

戸を開けようとするがあかない。
「あれ?開きませぬなあ。
ちと、人を呼んでまいりまする。」

二人きりになって気まずくなり、
お船も「私も見て参ります。」と場を外す。

景勝が戸を動かしてみると、、
スッと開いた!?

中に入り、昔のことを思い出す。。

喜平次が階段の下の隅に座り、
書物を読んでいる。

「喜平次様は、またここにおられたか。」

おにぎりを持ってきた与六。

「皆が心配しておりまする。
お戻りくだされ。」

部屋の戸を閉め、喜平次のもとに
もどると、小声で
「わし、一人じゃ」

「何かしゃべって下され。」

「与六、わしは不安なのじゃ」

「何がじゃ?」

「御屋形様の養子となったわしは、
いずれ御屋形様の跡を継ぎ、
この越後を背負っていかなければならぬ。

「左様じゃ」

「だがわしは、このとおり無口で、人見知りをする。
そんな人間が、人の上に立てると思うか。
皆がついてきてくれると思うか。

無理なのじゃ。
わしにはとても勤まらぬ。
御屋形様のあとなど、継げるはずがない。」

「喜平次さま。。」

正面に回って、階段だの隙間から
覗き込む。

「大丈夫じゃ!
わしがついておる。
喜平次様のそばには、
この与六がおると申したはずじゃ。

わしはまだ小さいが、
これからうんと学問もする。武術にも励む。
必ず、喜平次様のお役にたつ家臣になるつもりじゃ。

まかせておけ!」

「与六!」



いつのまにか、兼続とお船がそばに来ていた。

「あの頃のわしも、今のわしと同じ。。
先が見えず、ひたすら不安じゃった。」

昔と同じ場所に座りこむ景勝。

「一人きりでのう。。
それを支えてくれたのが、

与六、

そなたじゃった。」

北高全祝がやってきて、
「不安とは、己の心が勝手に作る、
まぼろしでござる。
達磨大師の教えを、お忘れになったか」

「これを、蔵で見つけましてな。」

巻物を差し出す和尚。

箱から出して広げる景勝。「これは。。」

「謙信公をまねて、
景勝様が書かれたもの。
覚えておられるか?」

『第一義』と書いてある。

-----

その夜、巻物に書いた自分の字を見つめながら
謙信公との思い出に浸る景勝。

「喜平次、わしの子になれ。わしとともに
毘沙門天に恥じぬ清い国を築いていこうではないか」

寝ながら涙を流す景勝。。。

翌朝、木刀で素振りをする景勝を
見つけた兼続。。

「殿」

「兼続。わしは、もう揺るがぬ。」

「上洛じゃ」

「新しい世に、上杉の義がどこまで
つらぬけるかわからぬ。
しかし、わしには、この生き方しかできぬ。

所詮、人生は、一時の夢じゃ。
かなわなければ、それまでじゃ。」

「殿!」

「兼続。いや、与六!
お主の真心、ありがたかったぞ!」

「かかってこい!」

笑顔で木刀を交える兼続と景勝。

-----

景勝が、旗印に「義」の一文字を
加えることになったことをお船に話す兼続

「わしも、わしの道しるべとなるものを
見つけねば。」

「お前様も義ではいけませぬのか」

「同じでは恐れ多かろう」

「それに、わしの道は、わしで見つけねばならぬ。
謙信公にもお言葉を頂いた。
そなた自身の義を見つけよとな。」

「お前様の義。。」

「あー。
なにかわしに相応しい一字はないかのう。
心を強くもてるような。」

----

新たにつくらせた軍旗ができて
4千の手勢とともに上洛することになった。

「何やら今から胸が高鳴りますなあ。」
とはしゃぐ上田衆をよそに、

「だが、何かひとつ足りぬ。。」
と、浮かない兼続。

わが心を支える一字が欲しい、と
兼続は、その夜も、いろいろな字を
紙に書いている。

「仁」「忠」「信」。。
「どれもよいが今ひとつしっくりこぬ。。」

お船が、足元の1枚を手に取る。
「これは。。」

「おー。それは、初めに書いたもの。」

「愛。。」

「仁愛の愛じゃ」

「越後の民を愛し、広く大きな心で国を治める。
皆の幸せを思い、わが命を燃やす。
わしの力の源は、何かと思うたら、その字が浮かんだ。」

「しかしのう、あまり強そうには見えぬ。
相手をひるませる気迫にも欠けておるしのう。」

「よいではございませぬか。」

「ぐっときております。
殿を案じる心も、
夫が妻を、妻が夫をいたわる心も、
親が子を慈しみ、子が親を思う心も、
すべてこの『愛』から始まりますゆえ。」

「まさに、この言葉なくして、
今のわしはなかったのう。
人が人を思う心。。。愛。」

「お貸しくだされ」

愛の字を手にとると、
お船は、立ち上がり、表にでる。

「ほら、遠目で見ても映えましょう。」

「おう、旗印にもよいようじゃ」

「旗でございます」そう言って、
振って見せるお船。

----

完成して間もない大阪城で、
秀吉と前田利家(宇津井健)

「いよいよ、上杉が上洛してくるそうじゃ」

「信長公をも恐れさせた、あの上杉が。
いや、世も変わりましてござりまするな。」

「こうなると家康も重い腰を上げずにはいられまいて。」

「いや、しかし、あの誇り高き上杉が、
一筋縄でいきましょうか。」

「んー。いくらいるかのう。」

「は?」

「上杉を飼いならすための金子よ。
二度と妙な気を起こさぬように、
くれぐれも手懐けねばならぬ。」

「いや、それは。。」

「金に糸目はつけぬぞ。
出迎えはそなたに頼む。」

「わたしでございますか。」

「んー。
わしは、どうもあの景勝という男は苦手じゃ
武辺者として世に知られたそなたならば、
話も合おうて。」

「では、仰せのとおりに。」

-----

5月、いよいよ京に向けて出発する日が来た。

「これから世は大きく変わる。
上杉も世に合わせて変わっていかねばならぬ。

たやすい道ではあるまい。
皆に苦労をかけることになろう。

しかし、わしは何があろうとも
上杉の義を守り抜く。

亡き謙信公のご遺志、

上洛しようとも決して曲げぬ。
わしを信じ、ついてきてくれ。」

「御屋形様!」「御屋形様!」

「殿!」「殿!」

次々に立ち上がる家臣たち。

「皆の者!祝杯じゃ!」

「母上、これから上洛致します。」

「凛々しく立派な姿。
謙信公もさぞお喜びであろう。」

「景勝殿の、義の旗印は、
未来永劫に続く上杉の誇り、

兼続の愛の一字は、
上杉の行く末を示す道しるべ。

この二つが揃えば、
いかなる世になろうと、
恐れるものなど何もない。

頼みましたぞ。」

「はっつ」

兼続は、愛の兜を身につけ、
今日に向けて出発した。

「義」と「愛」の旗印が風にはためく!

      

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