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第20回 天地人あらすじ「秀吉の罠(わな)」5/17

大河ドラマ天地人 第20話「秀吉の罠(わな)」(5月17日放送)

天下統一目前の秀吉が、自ら上杉景勝に面会に来た。
上洛を促し、戦わずして上杉に自分を認めさせるつもりである。
これに対し、兼続は。。
============================

明智光秀(鶴見辰吾)を討った羽柴秀吉(笹野高史)は、
織田信長(吉川晃司)の嫡孫・三法師を利用して
後見役となることで、権力の地固めを進め、
織田家の有力家臣などを次々と打ち破った結果、
ついに関白の座に就任した。

本能寺の変からわずか3年後のことであった。

------

直江屋敷に驚くべき客人が。。

「初音と申します。」

「わが夫にどのような用件でございましょう。」

「それは。。。
兼続様に直に申し上げとうございます。」

かよ(あき竹城)が怒って、
「失礼ではございませぬか。
こちらにおられるのは、
奥方様でございますぞ。」

「承知しております。
お船様にござりましょう?」

歯に衣を着せぬ物言いの初音(長澤まさみ)に
お船(常盤貴子)はショックを受けるが、
にっこり微笑み

「いかにも」

やがて、兼続(妻夫木聡)が屋敷に
帰ってくる。

「旦那さま!」
怒りの形相のかよが、駆け付ける。

「なんじゃ?」

「どういうお知り合いで?」

「は?」

笑い声が聞こえる。。「誰ぞ来ておるのか?」

「初音様と申されるお方が!」驚愕する兼続。

あわてて駆け付ける。「初音殿!」

「兼続様、お久しぶりでございます。」

「何かあなた様にお話があるそうでございます。」とお船。

「そ、そうか。。」

「お待ちの間、京のおもしろいお話を
聞かせていただきました。
では、わたくしは、これで。。」

去り際に、立ち止まり、思わせぶりににっこり微笑み、
「ごゆるりとお話下さりませ。」
おろおろする、兼続。
向こうのほうから、にらみつけている
かよに気づいて、あわてて障子をしめるが、
初音と二人きりの密室になってしまうことに
気づき、またあわてて障子を開ける。

秀吉の天下取り目前の状況に、
上杉がどうするつもりかを問いただす初音。

秀吉が義を欠き、世を乱すようであれば、
上杉はいつでも相手をする覚悟であると
答える兼続。

初音は障子を閉め、
その答えを兼続から聞きたかったという。

「ようございました。
それを、あなた様の口から
お聞きしたかったのでございます。」

「やはり天下は、
あなた様を放っては置かぬよう。。」

「わしを。。?」

「だからわたくしも、
あなたに惹かれるのかもしれませんね。」

妖しい視線の初音。。

直江屋敷を去る初音。
里へ帰るという初音に問うと、
真田の庄とのこと。

「そなた真田とも縁があるのか?」

「またお目にかかれる日を、楽しみにしております。」
去っていく初音。

お船がやってきて、
「京よりあなた様に会うため、はるばるここまで。。」

「あっ、お船、あの者はだな。。」
あわてる兼続。

「聞かずともわかります。
あなた様が上杉をどこに導こうとしているのか、
その目で確かめに参ったのでございましょ?」

「はー、さすがじゃのう。
そなたも女にしておくのは、惜しい。」

「そなた『も』とは?」

「あー、い、いや、そ」

「かわいいお人でございますから。
初音殿は。」

「あっ、あ、ちょっとその。」
ぷんと、背を向け、笑顔で去っていく、お船

かよが問い詰める。
「旦那さま!
おのお方とはどういう縁(えにし)か
ちゃんと、お話下さいませ!
まさか妙な仲では!?」

「ばかを申せ!」

「お、お船!」

「旦那様!」

「だから、そうではなくて」
------

天正13年8月、越中に進軍した秀吉は、
景勝のもとに使者をよこし、秀吉自身から
出向いて、上杉景勝に会いたいと言ってきた。

景勝(北村一輝)は、
「会うなど無用じゃ!」
と取り合わないが、兼続は説得する。

「ここは、お会いになるべきでございます。」

「会わぬと言っておる!」

上杉を上洛させ、戦わずして
上杉が秀吉を認めたことを天下に示そうと
しているという狙いを見ぬいていたのである。

「わしは会わぬ、よいな!」

「いや、ならばこそ会ってみるべきかと。」

遅かれ早かれ上洛を求めてくるであろう秀吉に、
はっきりと断るまたとない良い機会であり、

「上洛などせぬ、と言ってやりましょう!」

と主張する。

「そちも言うようになったのう。」

「恐れながら。。」

「わかった。秀吉と会おう。」

「ただし、わしは、何も話さぬ!」

「ええっつ!?」驚く兼続。

------

女たちと風呂場で
ばか騒ぎをしている秀吉のもとへ
石田三成が上杉からの返事を伝えに来た。

「驚いたであろうのう、
わしが直接出向くとわかって。」

「さて、これからじゃ。
どうやって上杉をわしに
従わせるかの。」

「景勝は金や物では動きませぬ。
されど。。」

「義、ならば動くか。。」

「そう言えば、
いつだったか会ったことがある
上杉の家来がそんなことをほざいて
おったの。」

「直江兼続と申す男でございましょう。
今では、上杉第一の家老でございます。」

「ほう、年はいくつじゃ」

「わたしと同じ、26でございます。」

「ほーう、出世したものじゃのう。
共にその若さで家老とは。。。
気が会うのではないか?」

「ふん、所詮は越後しか知らぬ田舎者。
天下国家を考えることができぬのでは、
話し相手にもなりませぬ。
ま、逢坂におられる方々も大した違いは
ございませぬが。」

「かっ。
これこれ、またそのような
出すぎた口をきく。
じゃから、同じ小姓あがりの正則や清正に
嫌われるのじゃ。

「は。」

「よいか。
人とはのう。
会ってみなければわからぬものよ。
じゃからこそ、おもしろのじゃ。」

----

秀吉のことを話している
兼続とお船。

「猿が天下人でございますか」
大笑いするお船。

「笑いすぎじゃ!人の気もしらずに」

「どうかなさったのでございますか?」

「殿が、秀吉と会っても何もしゃべらぬと
仰せなのじゃ」

「しゃべらぬ?」

「そうだ」

「よいではございませぬか。」

「よいとは?」

「お話は、あなた様がなさればよいので
ございます。」

「それに殿は、黙っていれば
威厳もおありになります。

あの、いかめしい太い眉に、
なかなか緩まぬ、への字の口。

あそこまで、無愛想なお方は、
なかなか見つかるものでは
ございませぬ。」

「おいおい、そのような。。

いや、それもそうかもしれぬの。

下手に話すより、ただ黙っているだけの方が
相手を威圧できるかも知れぬ。
では、その手でいくか!」

「はい。」

「この会見は、なんとしても
成功させねばならぬ。
上杉の立場を少しでも良くしておくためにもな。

心強いことに、秀吉側にも上杉と強く
結びたいと思っている者がいる。

「どなたなのでございます?」

「石田三成という者。」

「石田三成?」

「われらとの扱いを一手に引き受け、
これまでに何度も書状を送ってきた。
その文面の見事さ、
そしてあくまで上杉をたてようとする気配り。
切れる男と見た。」

------

落水(おちりみず)での会見の日がやってきた。
会見を前に、やたらと水を飲み、
落ち着かない景勝。

心配する与七に、兼続が景勝に近寄り、

「殿、落ち着かれませ。」

景勝は、兼続を引き寄せ、
「わしは、しゃべらぬぞ。」

「承知!」

------

やってきた秀吉に口上を述べる兼続に、
秀吉はさえぎって

「久しぶりじゃのう。
兼続どの」

「覚えておいででしたか」

「もちろんじゃ」

「そなたが今では、上杉の家老、
直江兼続と呼ばれておることも知っておる。」

そなたの忠臣ぶり、上方まで聞こえておるぞ。

「そして、そなたは、同じく家老の泉沢殿じゃな?」
「そして、そちは。。。」
次々と上田衆に、声をかけていく秀吉。
すっかり、人たらしぶりを発揮している秀吉であった。

石田三成(小栗旬)に気づいた兼続は、
あいさつに行く。

親しげに語りかけた、兼続だったが、
ありきたりのあいさつの後、
兼続をさえぎって、相手をしようとしない。

むっとする兼続。。。

------

会見は、羽柴秀吉、上杉景勝、石田三成、直江兼続の
4人で行われた。

上座に用意された席に、
「これはいかん」、と景勝の手をとり、
兄弟のようなものだからと
同じ座で話をしようとする秀吉。

秀吉は、まずはお互いを知ろう、と
景勝に何が好みかと問いかける。

しゃべろうとしない景勝に、
自ら「わしは女子じゃ」と先に答える。

景勝殿はどうじゃと、尋ねる秀吉だが、
相変わらず、ぶすっと答えない景勝。

景勝と兼続を見比べる秀吉に、
兼続が答える。

「恐れながら、わが殿は刀の手入れを
好みまする。」

「それに、毘沙門堂に籠り、謙信公の御霊と
対座されることも、日々の修行とされております。」

「はー」感心する様子の秀吉。

「景勝どののことは、そなたに聞く方が早いの。」

奥方はお美しい方であろうの、と聞かれた兼続は、
一瞬ためらうが、遠慮せずとも申すがよい、
という秀吉の言葉に、

「美しいと、私は思うております。」

扇子を開いて「あっぱれ!」と感心する秀吉。

「そなた正直者じゃ、気に入った!」

「その正直者に答えてもらおう。」

武田との同盟にあたり、黄金を持参したというが、
上杉は、謙信公以来、
金や物で人の欲を釣ることを忌み嫌うのではなかったか?
と問いただす秀吉。

越後の民の苦しみを減らすため、
無駄な戦を避けるのも謙信公の遺訓で
あると答える兼続。

「ならば越後のためならば、喜んで命を投げ捨てるか?」

「いたずらに命を捨てるばかりでは、
守るものも守れませぬ。
死する覚悟を持てば、何事も成せる。
上杉に仕える者は、皆同じにございます。」

「くぅーっつ!
景勝殿は、よき家来衆をお持ちじゃのう!
忠義な臣に比べれば、金銀などつまらぬものにしか
見えぬであろうのう。」

感心していた秀吉が、
急に怪訝な顔で景勝に近付く。

「はて、怒っておられるのか?」
険しい表情で立ち上がる秀吉。
怒ったのか?

心配する兼続。
緊張感の漂う時が流れる。。

秀吉、兼続に振り向き、にこっとすると
「ん?、厠(かわや)じゃ。ごめん」
緊張が解ける。。

ほっとする兼続。
つばを、ごくっと飲み込む景勝。。

-----

「しかし、あの景勝という男。。
一言もしゃべらんとはのう。」

「何をたくらんでいるのか。。ふ。
所詮は、田舎者の浅知恵でしょうが。」

「いや、そうとは限らんぞ三成。
あの、重苦しい面、
得体の知れぬ不気味さがある。

おそらく謙信公ゆずりの、
上杉風とやらに違いない。

ここはひとつ、まわりくどいことは。。
いっそ抜きにしよう。」

------

「殿、上出来にございます。」
兼続が、景勝をほめていると、

秀吉と三成が帰ってきた。

秀吉がいきなり、景勝に
京に行ったことがあるかと問う。

いまだない、と答える兼続に秀吉は、

「されば、わしが景勝殿を、上方見物にお招きしたい。
京はよいぞ〜。」

「家中の者と図り、いずれよき折を見まして」

「別室に酒肴を用意させておりますので、
どうぞ、あちらへ。」
話をうやむやにしようとする兼続。

さえぎる石田三成。
「お待ちあれ。
景勝様からの確約を頂かねば、
わが主は、安心して酒も飲めません。
今、この場で上洛する旨のご返答を。」

「それがよい。それがよい。」


「お主らは、何か、わしのことを誤解して
おるのではないか?
言うておくが、この秀吉、私利私欲のために
戦っておるのではない。」

「と、仰せられますと。」

「そなたが先ほど申した通り、
戦で民が苦しむことが無きよう、
この乱世を一日も早く終わらせたいがため。
民にとって何が一番望ましい道なのか、
義を重んじる上杉でならば、
きっとわかるであろう?」

立ち上がって、謙信公に頭を下げる秀吉。

「謙信公の御霊と
日々語られる景勝殿なればこそ、
そう申すのじゃ。」

秀吉に向き直った景勝
「上洛つかまつる」

驚きに目をみはる兼続。

「ほ、来てくれるか」

「はっ。」

「は〜。ありがたや。
それでこそ越後に来た甲斐が
あったというものじゃ。
ありがたや。景勝殿!」
景勝の手を握り、
喜びを全身で表わす秀吉。

-----

景勝と兼続

「殿、何故あのようなお返事を。。」

「ご心中、お察しいたします。
さりながら、上洛は、秀吉の天下を
殿御自らお認めになるということ。
口惜しゅうてなりませぬ。」

「わしは、秀吉の口車に乗せられたわけではない。」

「あの顔を見ながら、3年前のことを思い出していたのじゃ。
明智の謀反が少しでも遅れていれば
わが上杉は織田に滅ぼされておった。
あれは、まさしく天の恵み。

そうまでして永らえたこの命、
わしが意地を通すことで無にしてもよいのか。

この越後のため、もう少し使いどころが
あるのではないのか、
わしはそう思ったのじゃ。」

「殿。。」

「お主は、わしを、
ここまで思い至らせてくれた。

許せ。兼続。」

景勝と兼続は、その絆を一層強めたのであった。

-----

その夜、秀吉の歓迎の席。
石田三成のそばに、もてなそうと兼続がやってくる。
親しげに話しかける兼続に、
気兼ねは無用、とそっけない三成。

「わが殿は、直江殿のことを大層気に入った様子。
わたしもこれで、
貴殿の命をお助けしたことが
報われました。」

「えっつ!?」

「お忘れか?」

「あの時の。。石田佐吉。。。」

「今は、三成」

「あー、これは、失礼した。
あまりにご立派になられたもので。」

「命の恩人の顔を忘れるとは、
上杉の義も何もあったものでは
ござりませぬな。」

「ふん。それとも、義とは、都合の良い時
だけにふりかざすものなのでございますか。」

「それに、貴殿はでしゃばりすぎじゃ。
それでは、景勝殿の立つ瀬がござりますまい。

まっすぐで正直なのもよろしいが、
何事も行き過ぎると、
阿呆に見られまする。」

怒り心頭に達した兼続、
体を背けた瞬間に、
足が酒の道具にぶつかり、
大きな音で宴の場が凍りついた!

秀吉の枷(上)(下)信長殺しの犯人は秀吉だった!
    
「秀吉の枷」は、とてもおもしろい視点で秀吉を描いています。

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